2024年がスタートした途端、悲しい出来事が起こり、何となく心落ち着かない日々を送っていたところ、我が家の犬が突然亡くなりました。
自分でも驚くぐらい、動揺し、大泣きし、ネガティブな想いがこれでもかというぐらい頭の中をめぐって、心身共にどん底まで落ち込みました。
犬との日々
起業してから家にいる時間が増え、庭でよく作業していたので、勤めをしていた頃より犬と一緒にいることが多くなりました。
聞き分けの良い子で、「ママは今仕事中です」と言うと、寝そべって作業を見守ってくれていました。花には無関心で、掘り返されたり食べられたりして困ることもなく、私は思う存分、庭に花を植えることができました。
保護犬だったので正確な年齢はわかりませんが、我が家にやってきて10年ちょっと、推定14歳でした。
虹の橋
亡くなった日は、仕事の予定がなく、変更できる予定しかありませんでしたので、とりあえず全てキャンセルして、お見送りをしました。骨を家に持ち帰ってからは、しばらく一緒に過ごしました。
その日々が本当につらかった。
部屋にいると、ふと思い出して涙が込み上げくる。
パソコンをするために2階の仕事部屋に行くのは、独りぼっちにするようで気が引ける。
いつも一緒に見ていたテレビも、ひとりでは見たくない。
夜は決まった時間に散歩に行っていたので、その時間がつらくて、リードを持って、ひとりで泣き泣きウォーキング。
何をする気にもなれず、結局庭に出る。今度家族で骨をうずめる予定の場所を見に行く(先代の犬も庭に埋めたので、その隣にお墓を作ってあげるつもり)。
そして、その場所を綺麗にしようと草を抜き始めました。
園芸活動がもたらすもの
最初は、ご近所の方に会って「ワンちゃん見ないね」なんて言われたら嫌だな、って庭に出るのもおっくうでした。
ところが、草引きを始めると「ちゃんと綺麗にしてあげよう」との思いから、作業がどんどん進みました。
なんだか犬に見守られてる気分にもなって、しまいには、このお墓にはどんな花を植えようか、花壇みたいにレンガで囲んでみようか、などと構想まで練り始めました。
ふとそんな自分に気づき、あれ何をしていたんだっけ、と我に返った気分でした。
園芸療法で、植物や園芸活動が人を癒す、と言いますが、私も「犬を亡くしたこと」を一瞬完全に忘れていました。忘れることがよいこととは言いませんが、ずっと思いつめたような状態だったので、少し気分が軽くなった気がしました。
それからは、時間があれば庭に出て、作業をするようにしています。
植物は生き物、待っていてはくれません。水やり、花がら摘み、場所移動、毎日することがいっぱい。結局、私が楽しい時も悲しい時も、することは園芸のようです。
心に空いた大きな穴、その穴は、これから花をいっぱい植えることで埋めていきたいと思います。
花を植える姿を、空から見ていてくれるかな。