先日、赤いゼラニウムのハンギングバスケットを作りました。公園のディスプレイで飾っていたら、わざわざ写真を撮ってくださる方もいて、派手目で目立つ、自分でもお気に入りのバスケットです。
ところが、70・80歳代の高齢の方から
「何だか癒されない」
「見ていたら疲れる。コントラストがきつすぎる」
「私たちの年代は、こっちの淡い色目に惹かれる」
といったご意見をいただき、がっくり。
そういう見方もあるのだなあ、と人それぞれ好みが違うことを実感しました。
その後、レッスンで使う花苗を選んでいた時、選んだ花苗のトレーを見て、ふと思ったのです。「Aさんだったらこの花選ぶかな」と。
明るいハッキリした色目の花がトレーには並んでいたのですが、Aさんはいつも淡い優しい色を選ぶ傾向があったような…
そこで急遽、ピンクや薄紫の花も準備してレッスン開始。
Aさんはどれを選ばれるかな、と見ていたら、やはり淡い色目の花でした。
私はどちらかというと、赤やオレンジなどの華やかな色が好きです。作品を振り返れば、よくそのような花を使っています。
寄せ植えを作るときだけでなく、仕入れの時も、そういった華やかな色の花に目を奪われがちです。
自分の好きな花を選ぶのはもちろん大切ですが、レッスンをスタートして2年が経ち、そろそろ生徒さんお一人お一人の好みもわかってきた頃。
仕入れの時は、生徒さんの顔と好みを浮かべながら、自分ではあまり選択しないものもあえて取り上げていかないと、と感じました。
そう思って考えてみると、自分の好きな花を選んで寄せ植えを作ることはできるけれど、お客様に「こんなイメージで作ってください」と言われた時、結構難しいと感じていた自分に気づきました。
もう少しお客様のこと、生徒さんのことを考え、想像してイメージして行動できるようになりたいと思います。
そういえば、最近本を読んで「周りをもっとよく見よう」と心がけていたところでした。
見ることで気付く、しばらく私の日常のテーマになりそうです。